家具の扉が閉まらないと、すぐ磁石の弱さを疑いがちです。実際には、受け金具が数ミリずれた、ねじが緩んだ、扉そのものが下がったなど複数の原因があります。交換前に接触位置を観察すると、余計な穴を増やさず直せる可能性があります。
- 扉を手で押し、磁石と受け金具の接触位置を見る
- ねじの緩みと扉のゆがみを先に確認する
- 穴が崩れている場合は締め続けず補修を検討する
症状を4つに分ける
扉が戻る、片側だけ浮く、磁石へ届かない、閉じても軽く開く、のどれかを確認します。紙を一枚はさんで閉めると、接触している位置を推測できます。
蝶番側のずれで扉全体が傾いている場合、キャッチだけ動かしても根本解決になりません。上下の隙間も同時に見ます。
作業前に中身を出して扉を支える
食器や重い物を出し、家具が安定していることを確認します。扉を大きく開いた状態で力をかけると蝶番へ負担がかかるため、片手で支えながら手回しドライバーを使います。
強力な磁石を使う製品では、電子機器や磁気カードを近づけないよう製品説明を確認します。

受け金具を少しずつ動かす
ねじを完全に外さず、受け金具がわずかに動く程度まで緩めます。扉を静かに閉じて磁石の中心へ合わせ、位置を鉛筆で印してから締め直します。一度に大きく動かすと元の位置が分からなくなります。
締めた後は扉を十回ほど開閉し、ずれが戻らないか確認します。
磁力不足と位置ずれを見分ける
受け金具を手で磁石へ当てれば保持するのに、扉では保持しない場合は位置ずれが有力です。直接当てても弱い場合は、汚れ、塗膜、磁石の欠け、製品劣化を確認します。
磁石へ別の強い磁石を足す自己流は、扉の負担や指挟みを招くため避けます。

交換するときは穴位置と寸法を測る
本体の長さ、幅、高さ、ねじ間隔、扉との隙間、保持力を測ります。既存穴と合わない製品を無理に取り付けると木部が割れることがあります。
ねじ穴が空回りする、木部が崩れている、扉が重い場合は補修方法を家具メーカーや専門業者へ相談します。
調整を中止するサイン
扉が脱落しそう、蝶番が割れている、ガラス扉、天然木が大きく反っている、壁固定が不十分な家具は家庭での微調整範囲を超えます。
閉まることだけでなく、開けたときに金具が引っかからないか、子どもの指が入りやすい隙間が生じていないかも確認します。
調整後の再発を防ぐ点検
一週間後にもう一度、ねじの浮き、受け金具の擦れ跡、扉の隙間を確認します。中へ重い物を戻したことで家具本体がゆがみ、症状が変わる場合があります。
開閉時に扉を押し上げる癖や、物が扉へ当たる収納もずれを再発させます。金具だけでなく中身の位置も見直します。
交換品を選ぶときの記録
外した金具はすぐ捨てず、定規と一緒に表裏を撮影します。本体寸法、ねじ間隔、磁石と受け金具の向き、扉とのすき間を記録して同等品を探します。
保持力が強ければよいとは限りません。軽い扉へ強すぎる製品を付けると開閉に力が必要になり、取付部へ負担が集中します。
まとめ
扉を手で押し、磁石と受け金具の接触位置を見る、ねじの緩みと扉のゆがみを先に確認する、穴が崩れている場合は締め続けず補修を検討する。一度に完成させず、実際の使い方と安全条件を確認しながら少しずつ調整してください。
参考資料
- スガツネ工業 マグネットキャッチ取付説明:製品ごとの取付方向と調整を優先する考え方
